肩凝りの対処法と予防法について |
頚椎の安定
頭寒足熱
肩凝りにおける筋の疲労や張り、脳圧の亢進、自律神経の不安定(特に冷えのぼせを伴う症状など)に対して、昔から言われるように頭寒足熱が効果的です。冷やす時は頭から、温める時は末梢(手足)からです。脳圧の亢進や肩凝り状態が続くと、脳や頚部に血液が集中し手足に血液がうまく回らない状態が続いてしまいます。特に自律神経の問題が重なると末梢血管の収縮が過剰に起こり、よけいに手足の冷えが起りやすくなります。
運動について
最初は身体のバランスを安定させる為に、当院で推奨している生理歩行が良いと思います。歩行の動きは下腿三頭筋を活発に動かすため、下肢の部分に貯まった水分(血液等)を再び還流して血液の循環を活性化させると同時に、足の指先まで血液をゆきわたらせて、頭寒足熱を作る助けとなります。
この事に関して、自転車の動きは、大腿部までの筋肉をよく使うのですが、頭寒足熱に一番大切な下腿~足先の筋肉の動きが少ない為、この部分の血行を促す事が不十分になります。また、サドルの形状が骨盤を不安定にさせるため、肩凝りや頚椎の安定を考えた運動としては、あまりおすすめできません。
同じように、歩行以外のいわゆるスポーツも多くの場合、自分の利き手や軸足を強く意識して動いているため、バランスを整えていく為には適切とは言えません。例え全身運動である水泳やジョギングでもこれは同じです。自分自身の安定したバランスを維持する為には、まず最初の数か月は直立二足歩行を続ける事が重要です。
マッサージについての曲接骨院の考え方
「凝り」という状態は、その筋肉の中でどういう事が起っているのでしょうか?
凝りとは、皮下の硬結状態を言います。その部分は「出血塊」と言われ、血液循環が悪くなった部分が血液のカタマリを作り、ちょうど皮ふの下にできたカサブタのようになっています。この部分にもんだり、叩いたりする強い刺激を与える事でカサブタの部分がはがれ、一時的に血行を回復し楽になったような気がしますが、強い刺激が結局は毛細血管を壊すため、再びカサブタが刺激以前の状態よりももっと広く再成され、より強い肩凝りを作っています。
当院では、これらの危険要素を配慮したうえで、習慣的な強いマッサージを続けることはするべきではないと考えています。肩凝りの治療に関しては、骨盤や脊椎の安定を確保した上での頚椎の機能の回復。また、日常生活や姿勢などの改善によって、肩凝りを起こしにくい身体を作る事を第一に考えています。その上で、今現在起っている肩凝りに関しては、硬結や出血塊を破壊する事なく、後頭部や僧帽筋の機能を助ける目的で方向を決めた特殊なローラー処置によって血液循環、特に静脈群の流れの賊活し、筋肉のスムーズな動きを再成させる為の処置を行っています。
身体が健康でバランスなど何の問題もない時に、重労働や集中しなければならない作業で筋肉が強く張っている状態に対して、たまに穏やかなマッサージや上手な按摩などを受けるのは気持ちの良い事で、大きな問題はありません。